荷物を運送するときには、梱包した商品を段ボールに入れて運ぶことが多いといえます。
もともと段ボールとは、段の付いたボール紙であったために「段ボール」という名称がつけられたといわれており、「特許段ボール」として販売後も段ボールという名前が広がったとされています。
運送や様々な用途で段ボールを利用することは様々なメリットがあるといえますが、そのメリットについて解説していきます。段ボールは、プラスチック系の包装容器と違って、回収・洗浄・破損・紛失などに伴うCO2排出がなく、環境にも優しい包装資材であるといえます。
食の安全性が重視されるようになりましたが、たとえば真空包装やレトルト包装などが施された食品に、輸送中の振動により商品同士がこすれ小さな穴が開いてしまうことがあります。
しかし段ボール箱は緩衝性や商品固定性が高く、内容商品に合わせた最適な寸法に設計されているため、ピンホールが発生する可能性も低く商品の安全性を保つことができます。
冷凍食品などは、物流センターや小売店で搬入・搬出するときに、一時的に常温や冷蔵などの環境で扱うことが必要になる場合もあります。
このようなケースでも、段ボールがあれば、中空構造により保冷が可能となるでしょう。
さらにチルド食品と冷凍食品を冷凍車で混載配送するときには、チルド食品が凍結してしまうリスクが心配されますが、段ボールがあれば短時間に限られるものの断熱機能で凍結を防ぐことができます。
段ボールは使用した後に簡単に折りたたみ、コンパクトに収納できます。
保管場所が必要なく、限られたバックヤードのスペースでも保管しやすいことが特徴です。
また、物流過程や小売店のバックヤードで保管しているときにも、気密性の高さから虫・ゴミ・埃が入る可能性はなく、リサイクルで新しい段ボールに生まれ変わるため清潔で衛星面でも安心といえます。
段ボールは内容商品に合わせた寸法に設計できるため、無駄な空間を発生させるトラック積載効率を向上させることができます。
段ボール箱の重さは1個わずか数百グラムであるため、他の包装資材よりも格段に軽く、大量に扱われる物流過程でも作業者の負担軽減に貢献します。
段ボールはデザインや表示で差別化することができ、消費者にアピールすることにも活用できます。
箱を開けなくても中身を判別できるだけでなく、注意事項や荷扱いなどの表示で商品保護に役立てることも可能です。