ネット通販などの決済方法の1つに「代引き」がありますが、そもそもどのような仕組みになっているのか、同じく代金と引き換えに荷物を受け取る「着払い」との違いがわかりにくいという方も少なくありません。
そこで、運送業で扱っている代引きとはどのような仕組みの決済方法なのか、着払いとの違いについて簡単に解説していきます。
運送業で扱う「代引き」とは代金引換を略した呼び方であり、宅配業者が商品購入者に商品を届けると同時に代金を回収してショップに振り込む決済の仕組みです。
第三者である運送会社が商品を購入者に届けると同時に集金業務も代行することにより、決済代行会社を経由してショップに対する支払いが完了する仕組みであると理解しておきましょう。
代引きによる宅配は、商品購入時点で代金の支払いができなくても、商品が手元に届いたときに支払えば決済できるため、物流の付加価値として導入されました。
代引きではなく、着払いで荷物が届けられることもありますが、違いがよくわからないという方もいることでしょう。
荷物が届いたときに代金を支払うことは共通していますが、着払いで支払う代金は送料であるのに対し、代引きでは商品代金を支払うという違いがあります。
着払いの送料は、運送会社により違いがあり、大きさ・運送距離などにより異なります。
代引きで支払うのは購入者が負担する商品代金(税込)と代引き手数料、そして送料です。
代引きはお金が動きことと同時に、物流も常に動くことになります。
運送会社とセット利用できるサービスともいえるため、ショップと運送会社が事前に契約手続を結んでおかなければ利用できません。
また、輸送契約と代引きサービス契約は別途扱いとなることも注意しておきましょう。
まず輸送契約を結ぶことで、荷物1つ発送のたびに送料を現金で支払う手間はなくなり、一定期間の発送でかかった送料を後日一括払いで決済することが可能となります。
いわゆる掛けによる取引が可能になるといえますが、事業者間の取引は後払いの掛け取引が主流です。
まずは購入者との決済方法で代引きサービスを利用するよりも前に、ショップと運送会社が輸送契約を結んで後払いの信用取引を可能な状態としておくと、事務手続が簡素化されて業務効率化につなげることができるでしょう。