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物流機能強化に取り組む横浜港!その注目したい内容とは?

2020.04.07
分類:その他

横浜市は2020年実施の横浜港の機能強化に対する取り組みを1月に発表しています。ここで発表されたのは、当初クルーズ客船の受入強化を含む臨海部の賑わいづくり、そして物流機能強化に被災施設の早期復旧・防災力工場という4点でした。

コロナウイルスへの感染が拡大しているため、クルーズ客船の受入強化については今後の対応にも変更がある可能性がありますが、物流機能の強化や被災施設の早期復旧・防災力工場という部分などには変更がないと考えられるため注目したいところです。

横浜港の物流機能強化への取り組み

中でも横浜港の物流機能の強化については、国際コンテナ戦略港湾・東日本最大の自動車取扱拠点となるようなハード面とソフト面の取り組みを進めているところです。

新本牧ふ頭の本格的な埋立工事着手、本牧ふ頭のコンテナ船用岸壁の延伸、コンテナターミナル拡張など、物流拠点として十分な整備と配置に取り組んでいく方針としています。

さらに大黒ふ頭では完成した自動車の取り扱い機能強化のために、コンテナ船用岸壁を自動車専用岸壁に転用・改良するといった形がとられます。

2020322日には横浜北西線が開通となり、東名高速と横浜港は直結という形になります。今後、さらに物流機能を高めていき、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会期間中も円滑な物流機能確保を国と民間が協力しあう形で推し進めていくとしています。

 

交通アクセスの利便性も生かした物流機能強化に期待

横浜港は国際コンテナ戦略港湾であり、コンテナ貨物需要を創出するロジスティクス機能を強化する計画が進んでいます。

そこで、主要コンテナターミナルに近接するエリアには高機能物流施設を集積しようと、現在積極的な取り組みが行われているところです。

南本牧ふ頭でも大手物流事業者3社により、総延床面積9万㎡を超える施設が建設されることが決まり、すでに稼働・着工は開始されています。

いろいろな貨物の保管需要に対応できるような定温空調設備などが備わっており、横浜市内や首都圏までのアクセスも良好とする立地を活かした配送センターとしての機能が期待されているといえるでしょう。

 

ロジスティックス機能のさらなる強化へ

また施設は流通業務の効率化だけでなく、二酸化炭素排出量の低減にも取り組むとしており、物流総合効率化法に基づいた「総合効率化計画」の認定を受けていることも見逃せません。

すでに南本牧ふ頭MC-4とMC-3を合わせた日本大の大水深・高規格コンテナターミナルは完成しており、国際競争力強化との相乗効果によりロジスティクス機能の更なる強化が推し進められているところです。