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コンビニ業界における物流の特徴と求められていることとは?

2020.04.18
分類:その他

どのコンビニチェーンも現在は店舗スペースを最小限に抑えて営業する傾向が高く、バックヤードといえるようなスペースは確保されていない状態です。

そのため、商品をストックしておくことができないため、常に不足が生じないよう配送を頻繁に行う必要があるなど、特有の物流となっているといえます。

そこで、コンビニ業界における物流の特徴をもう少し詳しくお伝えします。

コンビニ業界の物流の特徴

コンビニ業界の物流は、頻繁に販売する商品を配送しなければならない以外にも、それぞれの店舗の納品設定時間も許される誤差は30分程度です。他の食品物流より時間管理が厳しいことも特徴ですが、これは販売のチャンスロスを最小限に抑えることに重きが置かれているからといえます。

配送はコンビニチェーンにより差があるものの、米飯、常温、チルド、フローズンなど、食品のジャンルによって専用の共同配送センターで管理を行い、いろいろなメーカーの商品を一緒に店舗に配送するという流れです。

 

コンビニ業界の物流を特徴づけている配送とは

コンビニ物流の特徴を作っているのはチルドと米飯の配送です。チルド配送は管理温度5℃で牛乳・デザート・惣菜などを毎日23回配送されています。米飯配送は管理温度20℃前後で、焼き立てパンやお弁当など毎日4回、365日配送されている状態です。

このチルドと米飯は一緒に配送されることもありますので、配送に使用される車両も温度が5℃から20℃まで広く対応可能なものであり、同時にどちらの温度も管理可能となる2層式仕様であることが求められます。

工場でも配送スケジュールに合わせデザートや米飯を製造することになるので、米飯工場の中に配送に特化できる通過型のチルドセンターを併設するなど輸配送を効率化しているのです。

 

コンビニ業界と物流は切り離せない関係

コンビニが次々の新しく出店されるようになり、チェーン間の競争は激化している状況です。駅構内、サービスエリア、病院などこれまでと違った場所に出店することも売上向上の戦略として考えられますが、ラッシュのときの対応や配送に必要となる配慮などの課題にすぐさま対応可能としておく物流強化も売上を上げるには重要です。

コンビニはすでに個人向け宅配物の受け取りを可能とするスポットとして利用されていたり、配送の窓口として機能していたりなど、人々の生活や物流とは切っても切り離せない状況です。

そしてコンビニ自体が事業を続けるためにも、円滑な物流の流れを提供し続けることが必要であるといえるでしょう。