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外食産業の物流の事情とは?中小と大手では違いがあるのか

2020.05.14
分類:その他

ファストフードやファミリーレストラン、居酒屋だけでなく、最近では学校給食や社員食堂などの運営企業も増えてきたことにより、外食産業の業態も多様化している状態です。

その外食産業の物流で取り扱う品目は5002000あるといわれており、たとえば食器や包材などの資材、そして店で調理を行う食材という2種類に分けることができます。

でも食材は常温・冷蔵・冷凍という温度に分けることとなりますが、近年では調理を行う上での効率性の向上や廃棄ロスを抑えるため冷凍品が多く利用されているようです。

中小規模の店への配送の特徴

中小規模の店への配送の特徴として多いのは、業務用食材の卸売り企業から直接納品を行うというスタイルで、資材卸が資材、食材卸が食材、製パン業がパンなど、複数の企業が出入りしています。

店舗などへの配送は基本的に毎日行われるものですが、1日あたりの出荷は少量なので物流の流れとしては効率が悪くなります。

そのため、毎日ではなく1日おきという隔日配送を行うケースも少なくありません。ただし繁忙期なども対応可能とするためには、3日分程度の食材や包材の保管が可能となる冷蔵庫やバックヤードがなければ難しくなるでしょう。

中小規模の店舗に配送する時間帯は、主に交通量や来客数の少ない夜間や朝方などに手中します。24時間稼働しているわけではない店の場合、物流会社に鍵やセキュリティカードなどを預けておくといったことも行われているようです。

 

大手の外食チェーンなどの物流事情

規模の大きな外食チェーンなどの場合、自社で物流センターを設け一括物流を行うことも少なくないようです。

業務用食品卸会社や資材卸からセンターに一括で納品してもらい、すべての品目を店舗ごとにまとめて配送する形となります。

物流センターを設けるメリットはいろいろですが、一括で仕入れを行うことでコストを下げることができますし、在庫管理を一元化や納品作業の簡素化、さらに忙しくなる時間帯は避けて配送できるなど効率的な対応が実現できるでしょう。

他にも物流センターを設ける理由として、自社で用いる食材は原料から加工・調理するセントラルキッチンの存在が大きいといえます。

ファミリーレストランなどセントラルキッチンを設けることにより、ハンバーグやパスタ、ピザなど店で調理する前の段階まで加工させることが可能となります。その結果、品質や味を一定にさせることができ、店での調理も容易にできるなど様々な効果があります。

このセントラルキッチンの加工品を配送する際に、自社が設けた物流センターが大きく活躍するという形になっています。