運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

物流効率化のための関東地方と上信越地方の交通結束点の整備

2020.06.18
分類:その他

関東地方と上信越地方は、広域交通ネットワークが高規格幹線道路で形成されています。この高規格道路を軸として、物流の活性化を図る計画をご存じでしょうか。

「群馬・新潟・長野を結ぶ高規格道路を軸とした広域的産業・物流活性化計画」という名称で、令和2年度~令和6年度の5年間において計画期間とされています。

そこで、関東地方と上信越地方の物流活性化計画により、どのようなメリットがあるのか確認しておきましょう。

高規格幹線道路でつながるエリアの特徴

高規格幹線道路は、関越道・上信越道・北関東道・長野道・中央道・北陸道などですが、自動車の高速交通を確保するための路線で、全国を自動車交通網で構成している自動車専用道路のことです。

この高規格幹線道路が整備されれば、移動時間を短縮できるため地域同士の交流・連携・活性化以外にも、一般道が災害でふさがっているときの代替え道路としてや、被災地に対する救援物資を運ぶ代用道路としてなど様々なことに役立てることができます。

対岸諸国との地理的な優位性や、大規模災害が発生したときの太平洋側港湾の拠点港湾として、新潟港、直江津港、姫川港があります。

さらに群馬県や長野県は首都圏広域地方計画において北関東新産業東西軸とされているため、電子部品・機器や自動車部品、精密機械や金属製品加工などの製造業が集積しているエリアです。

 

物流拠点・交通結節点としてのアクセス強化で得られる効果

TPPなどグローバル化が進み、消費者ニーズも多様化するなど、モノの動きやモノを取り巻く環境は今後も活性化すると予想されますし、農業分野も生産性向上に向けた取り組みや生鮮食品の流通拡大なども進んでいます。

特色ある産業も高規格幹線道路の交通結節性の高さを活かすことができれば、さらに産業活性化を図ることができると考えられます。

新潟港、直江津港、姫川港などの拠点となる港湾を活かしながら、国外にも展開を進めていく可能性もあります。

広域的に産業や物流拠点として、ロジスティクス機能強化を図ることができ、関東地方と上信越地方が連携して広域的な産業活性化を図ることにもつながるでしょう。

物流効率化の整備も進み、産業立地としてのポテンシャルも高まりを見せているエリアであるため、そのポテンシャルを活かしながら物流拠点・交通結節点としてのアクセスを強化すればさらなる産業活性化を図ることができると考えられています。