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物流業界は株式市場でどのような動きを見せる?株価が上がるときとは

2020.06.24
分類:その他

株式投資では業種によって特徴がそれぞれ異なります。中でも物流株と呼ばれる株式は、消費者の個人消費が株価を左右しやすい特徴がみられます。

そこで、株式市場において運送会社や宅配便会社の株価はどのようなときに動きを見せるのか、株価が上がるときや下がるタイミングについてご説明します。

物流株に影響を与えるのは個人消費?

物流株の場合、消費者の個人消費がその株価を左右することが大きな特徴です。

個人消費は物流数の増減に直結しやすく、個人消費が増えればプラス材料となりますが、反対に消費が減少すればマイナス材料となり業績や株価に影響しやすくなります。

個人消費の動向を知る際には景気動向指数で確認できますが、景気動向指数とは今の景気を知ることや将来を予測する際にも用いられる経済指標であり、景気に敏感な28の項目から算出されています。

 

物流株と設備投資の関係

物流企業の設備投資が増えれば設備を運ぶ物流も増加し、設備投資により物流企業の業績が見込まれ株が購入されやすくなります。

そのため物流株は企業の設備投資とも密接な関係があるといえるでしょう。

企業の設備投資の動向を知るには、機械受注の統計や日銀短観などで確認が可能です。

 

物流株は原油価格とも大きな関係がある

原油価格の変動も物流株に大きな影響を及ぼします。原油価格が安くばればプラス材料となりますが、原油価格が上がればマイナス材料です。業績でなく、支出が増加してしまうことが懸念され、株価が動くと理解しておきましょう。

 

物流株とインターネット通販の関係

インターネット通販市場が拡大したことで、宅配便の数も増えています。今後もインターネット通販市場は成長を続けることが見込まれているため、宅配便の需要は伸びていくといえるでしょう。

ただ、宅配便おもに小口の配達になるため、物流株の収益を圧迫してしまう要因にもなっています。さらにドライバーも不足している状況であり、人を増やし人件費が増えれば企業収益を圧迫する可能性も出てくるでしょう。

追い風でありながら、現場環境や収益性という部分で問題を抱えている点は留意しておくべきといえます。

 

物流株の企業は海外展開にも積極的!その影響は株価にも

物流株の企業は海外展開にも活発な動きを見せており、今後も現在の新型コロナウイルスによる問題が収束すれば、アジア市場を含めた海外に展開していく動きは強まるとも予測されます。