運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送業界が抱える問題は人材不足!なぜトラックドライバーは増えない?

2019.05.29
分類:その他
その背景には、需要が高まっているのに働き手が減少していることが挙げられます。インターネットの通信販売を利用する数は年々増え、物流量は増え続けているのに、その荷物を運ぶ人材がいないからです。 しかもドライバーの約15%は60歳以上の高齢者で、若手の人材が不足している状態です。今後、ドライバーの高齢化が加速すれば、さらにドライバー不足は深刻化することが予想されるでしょう。

具体的な人材不足の解決には繋がっていない現状

大手宅配企業などは、会員登録している方を対象に、無人でも都合のよいタイミングで荷物を預けることができるオープン型宅配ロッカーを設け、人手不足解消の対策に乗り出しています。 しかし、不足の大半は大型トラックのドライバーであり、まさに国内物流の根幹を支える存在が不足していることが大きな問題とされている状況です。

2020年にはドライバー重要がさらに高まる?

そのような状況の中、オリンピック・パラリンピックが開催される2020年にドライバー需要数が高まることが予想され、かなりのドライバー不足が問題となるとされています。 急速なインフラ整備に建設ラッシュ、建設関連の貨物を運ぶドライバーも当然必要です。2020年に予想されているドライバー需要総数は約92万4,000人とされていますが、ドライバー不足が続けば、10万6,000人ドライバーが不足すると予想されます。 インフラ整備や再開発などに遅れが生じ、オリンピックが無事開催できるか不安視されている状況なのです。

トラックドライバーは労働環境が過酷というイメージが強い?

運送業者が事業を継続できるか否かだけでなく、国を挙げて重要な問題として取りあげられている状況といえます。 このままでは問題は解決しないと国も対策を講じ、女性のドライバーを増やす方針を打ち出すなど、人材を確保するように努めている状況ではあるものの根本的な解決には至っていません。 やはり、長時間労働なのにそれに見合う賃金水準でないなど、労働環境が過酷というイメージがドライバーとして働きたいと希望する人を減少させている状況だからです。

イメージを改善させドライバー不足を解消させることが必要

ただ、働き方の多様化に加え、勤務体制を改善させるなど、就労環境を整備している運送会社も多く存在します。少しずつ、トラックドライバーも働きやすい職種であることが浸透すれば、現在のドライバー不足の解消に繋がると考えられますが、2020年はすぐそこまで迫っている状況であり、早急なドライバー不足解消が望まれるところです。