運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

物流で重要な3つの機能である輸送・配送・運送の違い

2021.01.14
分類:その他

物流とは、生産・製造する場所から消費者まで、モノを迅速・タイムリーに届ける仕組みを意味する言葉です。

その物流で重要になるのが輸送・配送・運送という業務ですが、それぞれの機能を把握しておきましょう。

一次輸送である「輸送」

一次輸送と呼ばれることもある輸送では、長距離を移動しながらある地点から別の地点までモノを運びます。

たとえば工場で作った大量の製品を、別の工場や物流センターまで運ぶときは輸送として扱われます。

 

二次輸送を指す「配送」

二次輸送と呼ばれるのが配送ですが、主に近距離間での小口輸送のことです。

ある地点から別の地点までの移動という形ではなく、一定の地点から複数か所へとモノを送り届ける機能のことを指します。

たとえば物流センターに運ばれた荷物を、小売店や卸問屋、消費者など複数の場所に運ぶなら配送に該当します。

 

トラック輸送をあらわす「運送」

運送とは主にトラックを使った陸運のことですので、航空機や船などを使う場合には運送という言葉は使いません。

 

出荷作業も同じく重要

輸送・配送・運送という物流において重要になる3つの機能ですが、他にも重要な機能として挙げられるのが出荷作業とその管理です。そのために次のことを徹底して行うようにしてください。

輸送・配送・運送は進捗管理が重要

取引先からの集荷依頼情報、日々の入出庫や配送の情報をリアルタイムで管理することが必要ですが、実際は人力で行うとミスなどが起きやすくなってしまいます。

そのため最近ではインターネットと連携させたハンディターミナルなどが活用されており、進捗情報をしっかり管理できるツールとして用いられています。

入庫・集荷・荷卸・格納・検品・配達など様々な工程においてバーコードスキャンを行えば、すぐにデータが集約されるので進捗をリアルタイムに把握できて便利です。

 

日本ではトラックを使う物流がメイン

国内の物流の主役はトラックを使った運送ですが、重量ベースで見たときにはすべての輸送手段の9割以上を占めているほどです。

日本は国土が狭いため、小売業は高い土地代を抑えるため店をできるだけコンパクトにし、必要最小限の品ぞろえを確保しようとします。

さらに鉄道や船、飛行機では店頭までダイレクトな配送はできませんが、トラックなら可能です。トラック以外の輸送手段を使った場合、駅や港、空港に到着した荷物を今度は別途、トラックなど陸送を使って運ばなければならなくなるため、コストが高くなります。

これらのことから、トラックをつかった運送が支持されており、配送する頻度が高くなっているといえるでしょう。