運送業界で働く方の中には、十分な給料を受け取っていると感じている方もいれば、そうでない方がいるようです。
全体の平均年収は300~450万円が目安といわれていますが、毎月の給料で換算すると約25万円です。
運送業界の多くの方がドライバーとして働いていますが拘束時間が長く1日あたり13時間前後です。
そのため時給換算すると、その収入は低水準になってしまうといえるでしょう。
人手不足解消のためには、できるだけ従業員に支払う給料を多くしたほうが人材は集まりやすくなります。
しかし中小の運送会社の場合、簡単に給料を高く設定することはできず、限られた人材で現場を回していることがほとんどです。
今後、ドライバーなど従業員の給料を見直すことを検討するのなら、大手の運送会社で支払われている給料なども参考にしてみるとよいでしょう。
国内最大手の運送会社といえるヤマト運輸の場合、平均年収は360~700万円くらいなので給料水準は高めといえます。
歩合制度などで配送した物量により給料が変動することもありますが、労働時間や労働環境が働き方改革で見直されたこともあり、従来ほど稼ぎにくくなったといわれています。
ヤマト運輸に並ぶ大手の運送会社である佐川急便は、高収入が期待できる職場とされていました。現在の平均年収は320~600万円ほどとなっていますが、仕事量をこなすことで3年目に年収500万円に達する方もいるようです。
ただ、高収入が期待できた時代では年収1,000万円を超えていたドライバーも多くいたため、ある程度落ち着いてきたといえます。
日本通運では、同じドライバーでもルート配送なのか、それとも大型トラックやコンテナトラックのドライバーかにより収入は違ってきます。
平均年収300~600万円ほどとなっており、大型トラックやコンテナトラックのドライバーであれば高い収入が期待できます。
基本給と歩合給で構成される福山通運の場合、平均年収280~460万円ほどのようで、他の大手運送会社よりは年収の水準は低めといえます。
給料水準が低い分、労働環境がしっかり整備されていたり、労働時間の配分などにゆとりが合ったり働きやすさを感じることはできるようです。
西濃運輸の場合、給料は歩合制となっているため配属される場所により違いが出てきます。
平均年収は280~500万円となっていますが、仕事量が多い支点に配属された場合にはその分、高収入が期待できます。
従来までは大型トラックは稼げるという印象が強かったですが、大手運送会社の給料水準も現在は落ち着いています。
中小の場合、大手よりも体力は十分ではありませんので、給料を見直す際にも大手の給料水準よりは低くなってしまうでしょう。