運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送業界のメインともいえる陸上輸送の特徴

2021.06.22
分類:その他

自動車や鉄道などで人やモノを運ぶことを陸上輸送といいますが、運送業界ではトラックによる運搬が行われています。

輸送の方法は、陸上輸送・海上輸送・航空輸送の3つがあり、その中で陸上輸送はバス事業・タクシー事業・貨物自動車事業に分けることができます。

宅配や小包輸送、引っ越しなども陸上輸送に含まれますが、柔軟性が高く現地の状況に対応しやすいことがメリットといえます。

陸上輸送のメリットとデメリット

陸上輸送は日本の運送業界のメインとなっているといえますが、指定された場所や玄関先まで、ドアからドアに運ぶことを可能とすることがメリットです。

ただ、トラックを使った輸送では排気ガスが排出されるため、環境問題においてはデメリットとなります。陸上輸送は、鉄道輸送や海上輸送と比べると約5倍の排気ガスを排出していることを認識しておくことも必要です。

しかし、精密機械・自動車部品・鋼材などの工業製品・飲料や食材など、ニーズに対応できる様々なモノを運ぶことができるのが陸上輸送といえます。

運ぶモノに対応できる大きさのトラックや、平ボディ、ウイング車、トレーラーなど様々な種類の車両が使われています。

特殊な車両として挙げられるのがウイング車やタンク台車ですが、それぞれ次のような特徴があります。

ウイング車とは

大型トラックの中でウイング車と呼ばれるものは、車体の側面が大きく翼のように開放できることが特徴です。

荷物を両サイドから積み下ろしができ、車体が覆われているため荷室内部が雨風などの影響を受けにくいことがメリットです。

大きく側面を開放できることから、フォークリフトを使った荷物の積み下ろしなども効率的に行うことが可能ですが、車両上部に空間が必要となるため天井が低い場所では作業が困難というデメリットもあります。

タンク台車とは

円柱状のタンクを運ぶことに特化した台車で、荷台に床板がなくタンクの弧に合わせたフレームになっていることが特徴です。

それにより、直径が大きめのタンクでも安定して乗せることが可能となっています。

タンクを積むことはタンク台車でなくても可能ですが、タンクを固定させる受け台を別に準備しなければならず、さらに台車の床面とタンクの直径が積み荷の高さになってしまえば運べるタンクの大きさが限られてしまいます。

そのようなデメリットを解消するために有効なのがタンク台車ですが、特殊車両通行許可申請が必要になりますので、取得まで1か月程度かかると認識しておきましょう。

また、車幅からはみ出てしまうタンクを運ぶときには誘導車を前後につけなければならないため、輸送費用が高くなってしまうことも留意しておいてください。