「若者の車離れ」と言われている今、新成人も車の所有について積極的な思いがあるとはいえません。
公共交通機関による交通網が発展したことや、コスト面でのデメリットなどいろいろな背景により、車を所有する必要性を感じない若年世代が増えているといえるでしょう。
運送業界でも、若年世代や新成人などが車離れすることで、ドライバーとして活躍してもらえる人材確保がより厳しくなってしまいます。
そこで、運送業界でも考えていきたい新成人などの車離れ問題について、ソニー損害保険株式会社が行った調査を参考に考察してみましょう。
ソニー損害保険株式会社が実施したのは、2001年4月2日から2002年4月1日に生まれた新成人男性500人・女性500人を対象とした「2022年 新成人のカーライフ意識調査」です。
車の所有についての質問に対し、
・車に乗る必要性を感じない
・車を所有しないことは合理的だと思う
といった回答がそれぞれ3割近くありました。
さらに6割を超える新成人は、
・車を所有する経済的な余裕がない
と回答しています。
若者の車離れにより、若年世代は車を所有することに興味を示していないようですが、その背景には車所有によるコストが関係するようです。
3割弱が車を購入するつもりがないと回答していますが、その理由として約5割が次の回答をしています。
・購入費用を負担に感じる
次に多かったのは、
・燃料代や修理費など維持費がかかる
・交通事故・トラブルを起こしたくない
・交通事故・トラブルに遭いたくない
などで、あおり運転などメディアなどで報じられている事件なども関係していると考えられるでしょう。
そもそも車を所有していれば、購入費用だけでなくガソリンや修理にも費用がかかります。
ガソリン代が高騰している今、コスト負担が大きい車を購入することにあまりメリットを感じていないようです。
若者の車離れに関する意識や車に対する希望などに対する質問への回答では、経済的に車を所有する余裕がないという答えが多かったようです。
また、車のデザインや機能なども若者向けと感じられず、購買意欲をそそらない車が多いのも理由といえるでしょう。
若者の車離れがこのまま進めば、免許自体取得する人が減り、運送業でドライバーとして働く人材確保はさらに厳しくなると考えられます。