運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送・輸送と関連の深い「コンテナクレーン」とは?

2022.03.17
分類:その他

運送・輸送とコンテナは切りはなすことができない関係ですが、レール上を移動できる構造になっている橋脚型の大型クレーンを「ガントリークレーン」といいます。

ガントリークレーンは、

・橋型クレーン

・門型起重機

・ブリッジクレーン

と呼ばれることもありますが、そもそも「ガントリー(gantry)」とは複数の高脚上部に水平な梁を備えた構造物を指しています。

日本では港湾岸壁に設置され、ISOコンテナ用貨物船に対し海上コンテナを積み卸すときに用いる「コンテナクレーン」のことを指す言葉として使われることが多いといえるでしょう。

そこで、運送・輸送と関連の深い「コンテナクレーン」について説明していきます。

コンテナ用ガントリークレーンの特徴

特定重要港湾や重要港湾のコンテナ船埠頭のほとんどに、コンテナ用ガントリークレーンが設置されています。

埠頭とコンテナヤードの間を運搬するコンテナ用セミトレーラーやストラドルキャリアとスムーズな連携ができれば、

1時間あたりISO40フィートコンテナ30個以上

1時間あたりの取扱合計質量で1000トン以上

の荷役も可能です。

海上コンテナにおけるコンテナ船荷役を効率化するために欠かすことのできない機械の1つがコンテナ用ガントリークレーンといえるでしょう。

 

コンテナクレーンの作業能力

港湾でのコンテナ荷役を取り扱うクレーンの中で、岸壁側荷役を行うクレーンがコンテナクレーンです。

軌道走行式荷役機械のうち、船舶と荷役に供する橋形クレーンのことをコンテナクレーンと呼ぶとされています。

コンテナクレーンは世界各国の港でコンテナ貨物積み降ろしに使われており、1時間あたりで3040個の積み降ろしが可能です。

国内のコンテナクレーンも港湾管理者や埠頭公社が様々な港に設置していますが、大きさや吊上げ能力などはコンテナ船の大きさにより異なります。

 

コンテナクレーンの構造

コンテナクレーンの構造は、

・オペレータ室

・ガーダー(横行桁)

・アウトリーチ

・スパン

・バックリーチ

・機械室

・レール

・スプレッダ

・コンテナ船

で構成されています。

なお、業界ではクレーン本体が岸壁と平行移動することを「走行」と呼んでいます。

スプレッダが岸壁と直角移動することが「横行」、スプレッダの上昇が「巻き上げ」・下降を「巻き下げ」というなど専門用語も理解しておくとよいでしょう。

コンテナクレーンは、十分な貨物量を持つ客先や購入・更新・保守の技術と資金が常にそろっていなければ維持することができません。

そのため重要港湾では象徴的な存在となっているともいえます。