運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送事業に関わる法律とは?どのような法律が関係する?

2017.01.30
分類:その他

運送事業を営む上で、かかわっている法律の範囲がどのくらいかを理解しておく必要があるでしょう。
法律を理解しておくとどの範囲を守れば良いかがわかりますので、自分が得ている許可事業の制約を認識することができるでしょう。


貨物自動車運送事業法の役割
例えば、貨物自動車運送事業は貨物自動車運送事業法で色々な決まりが定められています。
貨物自動車運送事業法の第一条では、貨物自動車運送事業の運営を適正かつ合理的なものにすること、そして輸送の安全の確保と貨物自動車運送事業の健全な発達を図ることで公共の福祉の増進に資することを目的にすることが記されています。

・罰則規定について
貨物自動車運送事業法には色々な罰則が設けられています。例えば一般貨物自動車運送事業者の場合、その事業が常に危険と隣り合わせの状態であることで罰則も厳しくなっています。貨物車などが重大事故を起こせば、その罰則はますます重いものになっていきます。

・罰則には行政罰も
規定されている罰則には行政罰などもあります。名義貸し行為などを行った場合には、罰則以外にも30日の事業停止処分に処されるといったものや、違反車両は10日乗務させない処分などもあります。


その他運送事業に関係する法律
車の点検や整備に関しては「道路運送車両法」にて保安基準・整備管理者に対しての規定がされています。さらに道路を走るための制限として、「道路交通法」を守ることは必須です。
営業所や車庫など建物については「都市計画法」「建築基準法」などの法律が関わりますし、運送事業を営む上では、このように様々な法律が関係してくることは十分に理解しておきましょう。


事業を経営する上で必要な知識
さらに事業を経営する上で知っておく必要のある知識もあります。会社法や商法な基本ですが、従業員を雇用する上での労働基準法、税務・会計知識や契約に関わる民法などの知識も必要です。
他、下請け法や人材育成、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法といった裁判の知識も必要になります。
たくさんの法律が絡み、色々な知識が必要になりますので一度に全て習得しようとせずに頼れる部分は各種専門家に頼ることも大切です。


定められた法律はしっかりと守ることが重要
事業に参入するには以前は免許制になっていましたが、今は規制緩和によって許可制に変わりました。
事業を行うためには許可が必要となり、無許可で経営した場合には3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金又は併科という罰則に合わせて、事業停止30日間などの行政罰も加わります。
名義貸しや事業の貸し渡しの違反なども同様の罰則が規定されていますので、事業を行う上で必要な流れは守ることが大切です。
過当競争になっていますので、コンプライアンスをしっかりと守り会社の価値を向上させていくことも必要です。