運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送業に多発する交通事故を防止するための対策とは?

2016.09.30
分類:その他

交通事故はどの職種に就いている場合でも注意しなくてはいけないことですが、特に日々運転する機会の多い運送業については特に注意する必要があります。トラック運動会社などはどのような交通事故防止対策を実施しているのか、実例をもとに自社の対策を構築して欲しいと思います。

 

 

小規模トラック運送会社のケース

とある規模の小さいトラック運送会社では、経営者と従業員の距離が近いということを有効活用しています。経営者が従業員に向けて、自社の売り上げやコスト、利益などがどのくらいなのか現状を伝えて経営状況を明らかにすることで今支払える給料や賞与の説明を行うようにしているそうです。さらに親睦会などで無事故無違反が継続できているドライバーから、交通事故やクレームで会社の経営がうまくいかなくなってはいけないことやゼロを目標にすることなどが提言されるなどコミュニケーションを取るようにしているようです。安全運転を徹底できている理由は、このような発言や従業員がよくまとまっていることで安全意識が自然に植えつけられていることにあると考えられます。

中規模トラック運送会社のケース

中堅規模のトラック運送会社で、掃除や夜勤の当番は従業員だけでなく経営者である社長も参加して担当するようにしているそうです。給料も役職手当ではなく無事故手当を設け、ドライバーは自分が起こした交通事故内容によって手当の額が決まるシステムになっており、さらに社長や管理担当者についても管理下にあるドライバーの事故発生状況に応じた手当が発生する仕組みを取り入れています。交通事故がゼロなら手当は満額、しかし交通事故発生件数が増えれば手当は削減されるため、自分だけでなくその上に立つ上司や社長の手当てにも影響することが安全運転を心がけえることに繋がっているとのことです。

もう1つの中規模トラック運送会社のケース

別の中堅トラック運送会社では、経営者である社長、そして全ての管理者が傾聴する姿勢を崩さず、徹底してドライバーの話を聞く体制を整備しているそうです。例えば無理な運行を強いる荷主との取引は中止するなど、ドライバーからの話を良く聞いて必要であれば対応するという形が従業員を守る姿勢となって現れていると考えられます。そしてその姿勢がドライバーの共感を呼ぶことに繋がり、安全運転に繋がっているそうです。

経営者とドライバーの関係性を確立すること

どの会社にも共通して言えることは、経営者がドライバーと良好な関係を築けているということです。安全運転はとても大切なことということは誰しもわかっていることです。しかしそれでも事故を起こしてしまう、けれどもし事故を起こした時にはどうなるかということが従業員全体に理解されて実行できているのは経営者の姿勢が良い形で伝わっているからでしょう。