運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送業が事故を防ぐにはドライバーの安全意識を変えたい

2017.03.23
分類:その他

トラック運送業のドライバーでベテランになると、自分は慣れているため安全運転はできているから大丈夫と安心しきっている人もいます。
ドライバーの意識を安全運転が意識できるように変えていくためには、どのような取り組みを行う必要があるでしょう。


経営者は事故防止策の重要性を理解しているけれど
運送業を経営する上で最も重要になるのは事故防止への取り組みです。これは売上や利益を追求するより優先して取り組むべき事項です。
事故防止への取り組みが不十分だと、運送会社は事業を継続することができなくなるでしょう。
運送業の経営者のほとんどが事故防止対策の重要性は認識していますが、どの従業員にも高レベルな安全意識を定着させることは簡単ではありません。


事故防止策は従業員のため
安全マネジメントの内容は全ての従業員に浸透させる必要がありますが、従業員を守るために行うものだと伝えておくことが大切です。
監査や行政の指導によるものだという意識が従業員に伝われば、従業員も面倒なことだという意識になってしまいます。


事故防止策の具体的な方法は?
事故の発生可能性を発見し、事前に対策を打っておくことが必要です。そのためには前例の事故の要因分析を行いましょう。
事故が起きた時にはただ報告と反省をしておしまいではなく、その事故がなぜ起きたのかを深く追求することが大切です。
表面的な分析だけでなく多角的に原因を掘り下げてみましょう。事故が起きる前のドライバーの精神面などについても、時系列で分析が必要です。


ヒヤリハットの収集と分析をしてみる
ヒヤッとした場面や、ハッと気がついた出来事をドライバーなどから集めて共有化しましょう。ヒヤリハットを収集して危険予知トレーニングを実施すると現実的に感じるでしょう。
しかしドライバーによってはヒヤリハットの情報を収集することに積極的でない人もいます。
ベテランになると普段から注意しているから大丈夫と自信を持っていることから、ハッとしたことがあっても認めない人もいます。しかし本来なら運転歴の長いベテランほど危険な場所は知っているはずです。
また、単に情報を記載することが面倒なために情報を提供しないケースもあります。そのため記載による情報収集から聴取方式に転換すると、情報量が格段に増えていくでしょう。


さらにはドライブレコーダーの活用の検討を
ドライブレコーダーを既に事故の記録用に活用している会社もあります。事故の記録だけでなく、ヒヤリハット収集や危険予知の研修に活用することも検討してみましょう。
自分でも気がついていなかった運転動作に気が付くこともあります。このような取り組みを継続して行い、ドライバーの安全意識を変えていくようにしましょう。