運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

事故で搬送が止まることは運送業の致命的リスクとなる理由

2017.03.24
分類:その他

トラック運送業を営む中で緊急事態と呼ばれる状況はある日突然起きる可能性があります。事故によって従業員が安全を確保できるように、そして設備や機器の復旧、代替手段の利用といった様々な部分で非常時に迅速に対応できるように対策しておくことが必要です。
リスクが起きた場合の影響を最小限にとどめ、搬送など運送サービスを止めなくても継続できるような策を講じておきましょう。


問題となるのは運送サービスが停止してしまうこと
搬送機能が停止してしまうことは荷主企業にとってサプライチェーンを寸断させることと同じです。
荷主企業のパートナーであるトラック運送事業者次第で、荷主企業の事業継続にも大きな影響を与えます。震災などがあれば被災地に対して緊急救援物資を輸送するといった社会的責任を担うことになります。そのためトラック運送事業者は運送サービスを止めないことが重要になります。


事業を継続する上で想定できるリスクとは?
一般的にリスクとして挙げられるものには、自然災害、インフルエンザなどの流行感染病、家畜伝染病、火災など重大事故、テロ攻撃などです。
災害事象としては様々な事態が想定されますが、いずれの場合も運送サービスが止まってしまう状況を想像しましょう。
ドライバーが出社できない上に稼働できる車両がなくなること、車両はあっても燃料が手に入らない、荷役機械や通信設備が使えない、道路の寸断などが具体的に想定できる事態です。これらの事態によって運送サービスが停止してしまう可能性があります。


運送サービスが停止してしまうことによる影響とは?
運送サービスの大きな特徴とも言える在庫のきかないサービスであることを踏まえ、運送サービスを止めてしまうと収入を途絶しますので資金繰りも困難になり、従業員に賃金を支払うことができなくなります。また、サービスが止まっている間に取引先が競合他社に移ってしまう可能性も否定できません。


トラック運送事業者における重要業務とは?
トラック運送事業者が重要業務として踏まえておくべき業務には、受注、運行管理、配送の3つがあげられます。
事務的な部分でも会社を運営するためには欠かせないものですが、緊急事態の際に重要だと考えられるのはこの3つだと考えられます。
輸送以外にも、保管や流通加工の業務を請け負う場合には、保管や入出庫といった物流業務も重要業務の対象になります。


リスクを想定した上での策を
このように万一事故が発生し、搬送業務が停止してしまった場合にどのようなリスクが発生し、どのような影響があるのかを事前に想定しながら策を講じておくことが必要です。