運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送業における物流品質活動とは?何を向上させていけば良い?

2018.04.03
分類:その他

運送業における物流品質活動とは、物流の品質を維持、または向上させるために行う活動です。
顧客サービスを向上させ、継続して顧客との取引を行うためには、欠かせない活動だと言えるでしょう。


物流品質とは何を指す?
そもそも物流の品質とは何かを考えて行きましょう。項目ごとに分類した場合、それぞれ維持する品質は次のとおりです。

・納期品質
輸送や配送、発送において顧客に約束された納期を正確に遵守すること、さらに遅延や欠品の発生を抑えることで保てる品質です。

・商品品質維持品質
輸送や配送、発送などを行う製品の機能品質を損うことなく顧客に届けることができる水準で、製品の損傷や劣化を無くすことや、冷蔵・冷凍品の温度管理などをしっかり行うことで保つことができます。

・正確性品質
作業や配送においてのミスをなくす水準で、配送先や中身の間違い、伝票記載間違いなどを無くすことで保てる品質です。

・事故防止品質
物流センター内でのシステムトラブルや、交通事故、労働災害、作業事故などを無くすことで保つことができます。

・環境貢献品質
排気ガスやエネルギー対策、廃棄物削減対策、地球環境などに対する貢献の水準です。

・印象品質
ドライバーなど物流サービスを提供する人の態度や印象の水準です。


品質向上に向けて行うべき取り組みとは?
これらの品質を向上させるために、運送業ではどのようなことに取り組んでいくべきなのか考えていく必要があります。
まず、作業の標準化と事故やミスの防止のために、標準作業を記載したマニュアルの作成と整備、さらに現場での品質活動の取り組みを行うことが必要です。
事業所単位で短期・中期的な品質目標を掲げ、目標達成の結果を報告・確認するためにも、月一回は従業員と管理者が品質会議を行い、改善に向けて協議を行うことも必要となるでしょう。


納品先が求める品質やサービスを把握すること
物流品質を向上させるための取り組みとして、現状の物流に対しての物流品質向上、そして同業者よりも質の高い物流品質を提供することが求められます。
納品先が求める品質やサービスのレベルを調査・把握し、物流サービス向上に向けて取り組んでいくことが重要となるでしょう。


発生後の対応についても検討しておくことが必要!
しかし、どんなに注意をはらっていても、ミスや事故の発生比率をゼロにすることはできることではありません。
万一、事故やミスが発生した時、その対応をどのくらい迅速に行うことができるのか、発生後の改善体制と仕組みを構築できるのかが大切だと言えるでしょう。