運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送会社における「車上渡し」「軒下渡し」「置場渡し」の定義と異なる点

2019.02.20
分類:その他
運送会社で働く中で、「車上渡し」という荷物の受け渡し方法を初めて知ったという方も中にはいるかもしれません。 名称だけ耳にしても、どのような受け渡し方法になるのか、理解しにくいと感じる方もいるでしょう。 ただ、車上渡しの方法を知ることで、スムーズに荷物を引き渡すことができ、業務の効率化に繋げることも可能となります。

運送会社にとっては負担が少ない車上渡しとは?

通常であれば、荷物を届けたドライバーが車の荷台から荷物を取りだし、届け先の玄関まで配達します。 しかし、車上受けや車上渡しの場合には、届け先で荷物を受け取る方が、車の荷台から自分で荷物を出して受け取るので、ドライバーは荷物を車上で渡すのみとなります。 重量が重いものを運ぶ時には、フォークリフトやクレーンなどを用いる必要性も出てきますので、一般家庭などでは安易に車上受け渡しを行うことが難しいとも考えられます。

対する軒下渡しの場合

車上渡しと軒下渡しは、名称から見れば似た仕組みに感じるかもしれませんが、軒下渡しの場合には、荷物を玄関まで運びます。 一般家庭なら家の玄関まで荷物を届けてもらえますし、工場や倉庫の入口など、業者を対象とした場合でも、軒下渡しなら直接荷物を渡すことが必要です。 ただし、荷物を玄関先で渡せば終わりなので、その後、一般家庭なら家の中に入って家具の設置を行ったり、商品を組み立てるといったことは行いません。 身近なケースとして、ピザや寿司の宅配などは軒下渡しに含まれると考えるとわかりやすいでしょう。

運送会社が行う車上渡しと軒下渡しでその他異なる点

軒下渡しの場合、高さのある商品だとしても、向きを横にしてドライバーが配送車から荷物を降ろして運びます。しかし、車上渡しの場合は、荷物を横にすることはできませんので、縦にした状態のままで配送車から受け取る方が降ろさなければなりません。 また、軒下渡しであれば、大型の店舗や施設などでも、受け取る側が商品を受け取る詳細な場所を指定することができます。 仮に荷物を受け取る店舗や施設の規模が大きい場合、店舗や施設内のどこで商品を受け取ることができるかによって、受け取った場所からまた別の場所に運ばなければならないという手間が発生してしまいます。 しかし、軒下渡しであれば詳細な場所の指定ができるため、受け取る側としてはメリットが大きいでしょう。 しかし車上渡しの場合は、規模の大きな施設や建物のうち、どこで受け取るのかは配送業者が指定し荷台で渡すこととなるため、この違いを理解しておく様にしましょう。