運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送会社のドライバーは給料高め?それでも人手不足に悩まされる理由とは?

2019.04.19
分類:その他
1990年代をピークとして、運送業者のドライバー数はすでに減少傾向にあります。 労働はきついけれど頑張れば給料を多く受け取ることができるなど、稼げる仕事というイメージが強かったトラックドライバーですが、現在はその事情も変わってきているようです。 一般的なトラックドライバーの年収 トラックドライバーにも色々な種類があるため、運送する距離、荷物の種類、勤務体制などにより、給料もいろいろです。 一般的な平均年収は、大手運送会社で約456万円、中小規模の運送会社なら約377万円、小規模になると342万円程度となります。運送会社全体でみた場合、月給は21~29万円くらいになるでしょう。 ただ、長距離で単価の高い荷物を運送しているドライバーなどは、1,000万円超という年収の場合もあるので、一概にはいえないところです。 給料が高いだけでは募集をかけても応募されない? 運送会社に専属で就職した場合、けん引免許を必要とする大型車両のドライバーなどは給料も高めです。 ではドライバーとして働いたいと考える方が、給料ばかりに魅力を感じているのかといえばそうではなく、労働環境が充実しているか、雇用の安定なども踏まえた上でどこの運送会社に応募するか決めているようです。 将来、老後を迎えた時には年金だけで生活することに不安を感じる若い世代は、できるだけ安定した業種に就職し、貯蓄をしておきたいと考える傾向が高まっています。 そのため、給料のよさばかりに注目せず、労働環境や福利厚生などがしっかりしていて、長く勤務できる勤務先に就職したいと考えるため、いくら給料がよくても長時間労働や身体的に負担のかかる仕事内容では選ばれにくくなっているといえます。 いかに魅力的な業界と感じてもらえるのかがポイントに 運送業界は現在人手不足が顕著にあらわれている業界でもあります。今後、就労希望者が増えなければ、事業を継続できなくなる事業者も出てくるかもしれません。 そもそも日本は人口が減少傾向にあり、少子高齢化が進んでいる状況のため、限られた生産人口の中からドライバー希望者を探すことも一苦労といえるでしょう。それでも事業を続けるためには、長く勤務してくれる人材を探すことが必要です。 運送業界を魅力に感じてもらえるように、給料だけでなく、安心して働くことができる労働環境や福利厚生の整備などを検討していくことは今後の課題となるのは間違いありません。