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運送業界で使用される「横持ち」という言葉の意味とは?

2019.05.01
分類:その他
運送業界で「横持ち」という言葉を使うことがありますが、何を意味するのかご存知でしょうか。 何となく理解できているけれど、詳しく説明までは難しいという方など、この横持ちという言葉の意味を知っておくと安心です。 一般的に運送業界で用いられる横持ちという言葉の意味 横持ちとは、工場や店舗、支店といった社内の拠点の間で、商品の移送のための輸送を指す言葉です。 また、社内の拠点間での輸送以外にも、拠点内での作業間の貨物の移動を指す時にも使われることがあります。 社内の拠点間での横持ち 社内の拠点間での横持ちの考え方としては、仕入れ先から生産拠点に届いた荷物が、生産拠点から物流センター、物流センターから社外の配送先に渡るとします。このうち、社内で行われる生産拠点から物流センターへの輸送が横持ちです。 一か所の拠点で荷物を一括保管するのなら横持ちは発生しませんが、機能を分散させるという場合には横持ちが必要となります。 繁忙期や売上拡大などで物量が増えた場合、拠点での保管は困難というケースもあるでしょう。そのような場合、生産拠点にはない流通加工を物流センターで行い、そこから配送先に移送するといったケースが横持ちの発生する流れです。 運送作業における横持ち 横持ちという言葉は運送業での作業工程でも使用されます。 例えば長距離トラックなどで荷物の積み込みが間に合わないという場合、代わりのトラックが積み込み先に向かい荷物を受け取ります。その後、営業所などで目的地に向かうトラックに積み替えるという作業が必要となりますが、これも横持ちと呼ばれる作業の1つです。 引越し業者の場合には、トラックが進入することが難しい細い道しかなければ、住居からトラックまでは荷物を人力で運ぶことになりますが、この作業を横持ちと呼ぶこともあります。 さらに引越し荷物が多い場合には小型のトラックに一度積み込みを行い、広い場所で大型のトラックに積み替えを行いますが、これも横持ちです。 横持ちはできるだけ少ないほうがよい 機能の限界や制約などにより、機能を分散させるという意味で横持ちが必要となることはやむを得ません。 ただ、作業工程における横持ちは効率性を欠くことになるため、できるだけ発生させない方が良いとされていますし、社内の拠点間の輸送における横持ちもお金を生まない物流なので、やはり回数を減らしたほうが良いとされています。 効率的に運搬作業が進むような工夫をできるだけ行うことを心掛けましょう。