運送業者が輸送で配慮する内容を判断しやすくする荷物の注意書きとは?
運送業者が依頼を受けた荷物を運ぶ時、何を運ぶことになるのか品名欄を見て確認し、破損しやすいものではないか、液漏れなど起きないか、腐るものではないか、危険物でないかといったことを把握することが必要です。
安全に荷物を輸送する時には、これらが一目で把握できるような注意書きがされていることが必要ですが、そもそもどのような書き方が適しているのでしょう。
注意書きにもいくつか種類がある
運ぶ荷物の取り扱いには注意が必要な場合、品目欄には注意書きとして「ワレモノ」や「なまもの」といった記載がされます。○で囲むだけでよいラベルもあるので、必ず確認することが必要ですし、必要に応じて次の内容を書き加えておくことにより、より注意した取り扱いができるようになります。
・精密機器…取り扱いに注意してもらうことで機器を壊れないようにするため
・下積厳禁…積み重ねた荷物の下に位置すると破損する可能性があることを知らせるため(上積厳禁と記載されることもあり)
・天地無用…上下さかさまにしたり横に倒すと、破損や液漏れなどの原因となることを知らせるため
・横積厳禁…荷物を横向きに積んでしまうと破損や液漏れなどの原因になることを知らせるため
・立積厳禁…荷物を縦に積んでしまうと破損や液漏れなどの原因になることを知らせるため
具体的な品名の記載が望ましい理由
宅配便の品名欄に具体的に記載してもらう内容として、例えば「電子機器」と記載されているだけでは配送上、どの程度配慮すればよいのか、損害賠償額などの予想がつきません。
できるだけ具体的に、パソコンやタブレット、デジカメ、携帯電話、ゲーム機といった品名を記載してもらうようにしましょう。
また、同じように「食器類」という記載だけでは何の素材を使ったものか判断ができません。配送する上で特別な配慮をどこまで行えばよいか判断できませんので、ガラス製食器や陶器、プラスチック容器といった記載方法が好ましいでしょう。
貨物保険で万一に備えることも必要
精密機器などを運ぶ場合には、通常のトラックで輸送してしまうとすると振動に耐えられず破損や不具合が生じる原因となることもあります。
輸送機器が破損してしまった場合、その機器にもよりますが高額の損害が発生しますので、運送業者貨物賠償責任保険などに加入して備えておくことも必要となるでしょう。
いずれにしてもモノを運ぶ時には、預かった荷物が破損しないためにも安全に輸送することが大前提であり、納期がしっかり守られることが大切です。