運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

輸送・配送・運送という物流機能はそれぞれ何が異なる?

2019.08.13
分類:その他
運送や物流の業界では、その機能を輸送や配送、運送といういくつかの言葉に分けています。 生産地や工場から、消費者に迅速に物を届ける仕組みこそが物流ですが、その物流の中で輸送、配送、運送という機能が存在します。 そこで、それぞれの物流における機能についてご説明していきます。

輸送・配送・運送の違い

輸送や配送、運送という言葉はどれも同じではないのか?と思う方もいるかもしれません。似た言葉であり、曖昧に使われていることもあるのでそれほど意識したことはないという方もいるでしょう。 ただ、物流では次のような意味で分けて使用されている言葉です。

輸送

長距離移動により、例えば工場から物流センターへなどに物を運ぶことを輸送といい、一次輸送ともいわれています。

配送

近距離の小口輸送のことで、ある地点からある地点まで物を移動させるというよりも、ある地点から複数の場所に物を届ける機能のことで、二次輸送とも呼ばれています。 例えば物流センターなどから、小売店や卸問屋、エンドユーザーなどに物を運ぶケースが該当します。

運送

トラックを用いた輸送や配送のことを指すので、航空機や船舶による物を運ぶことは運送ではありません。物でなく、人を運ぶことも同じく輸送と呼ばれます。

輸送・配送・運送はそれぞれ管理が重要

輸送、配送、運送は、それぞれの作業における管理が重要です。得意先からの受注情報に従い、定められた納期の通りに商品を間違いなく出荷しなければなりません。そのため、得意先からの集荷依頼情報、毎日の入・出庫、配送情報などを管理するようにしてください。

日本で運送業界を支えているのはトラックといっても過言でない?

物を運ぶ手段は、鉄道、航空機、船舶などいろいろな交通機関を使うことができますが、国内での物流の主役はトラックです。全輸送手段のうち、輸送全体の9割以上を占めるのがトラックなどの車両を用いたものです。 これは、日本特有の国土が狭いという事情によることも関係しているでしょう。トラックを使うと配送頻度は増えますが、店舗など消費者側の立場にしてみれば、鉄道や船舶、航空機などでは店舗までダイレクトに配送してもらうことはできないことで不便に感じるでしょうし、いくつかの陸送を利用することになると輸送費が割高になることも関係しているといえます。 トラック輸送が世間一般に支持され、現在でもニーズが高いのはこのような背景が関係しているのです。