運送会社で配車係を担当するために取得しておきたい資格とは?

運送会社での配車係の業務次第で、輸送の効率を大きく左右するだけでなく、売上まで変動させてしまうことになります。
そのため、知識をしっかり身に付けた運行管理者を配車係に選ぶことも必要ですし、日頃からドライバーとのコミュニケーションを取れる人材であることが望ましいといえるでしょう。
配車係が取得しておきたい運行管理者とは?
トラックやバス、タクシーなど、事業用の自動車が安全に運行できるように、各営業所には車両数に応じて運行管理者を配置することが必要です。
ドライバーの乗務割の作成や記録の管理、休憩する施設の保守管理、業務点呼におけるドライバーの健康状態のチェック、ドライバーに対する指導・監督など、行う業務は多岐に渡りますが、運行管理者資格者証を保有していなければ運行管理者として認められません。
運行管理者資格者証は、運行管理に関する実務経験が1年以上ある、または基礎講習を修了している方のうち、運行管理者試験に合格した方に交付されます。
・資格がなくても配車係への配属は可能?
運行管理者の資格を持っていなければ配車係を担当できないわけではなく、例えば1年間経験を積んで資格取得に挑むこともできますし、新人でいきなり配車係に配属させるなら基礎講習を受講させ、試験に合格してもらうという形になるでしょう。
ただ、専任する必要があるため、自社便を持つ企業の場合はいずれかの人材に運行管理者を任せることは必要になります。
運行管理者試験の難易度
近年ではトラックや旅客の事故なども発生していることから、難易度も上がりつつあるようですが、合格率は3割程度なので国家資格にしては比較的取得しやすい資格ではあります。
運行管理者の試験は 貨物と旅客という2種類があり、それぞれ受験科目が異なります。
貨物の受験科目
・貨物自動車運送事業法
・道路運送車両法
・道路交通法
・労働基準法
・その他運行管理者の業務上必要な知識・能力
旅客の受験科目
・道路運送法
・道路運送車両法
・道路交通法
・労働基準法
・その他運行管理者の業務上必要な知識・能力
運行管理者の試験時期と合格基準
試験は3月と8月の年2回実施され、正答率6割以上で合格です。また、科目ごとに正答しなければならない数が決まっているため、他の科目が仮に全問正解でも、いずれかの科目で全問不正解であれば合格できません。
ただ、しっかりと学習して挑めば取得できない資格ではありませんので、運送会社の重要なポジションにつくために必要な資格として取得を推進していくようにしてはいかがでしょう。