運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送業界で現在メインとなっているのは専属ではなくスポット?

2020.01.14
分類:その他
企業専属で輸送を請け負うことになると、荷主が特定されるという安定感があるため、運送業界では専属による輸送が多かったのですが、近年ではスポットでの輸送のみを扱う運送業者が増えています。 スポット運送とは、臨時で荷物を運ぶことが必要になった時、そのタイミングだけ輸送サービスを請け負うことですが、バイク便や自転車便などもスポット運送に含まれます。 個人が小さな荷物を発送する場合などに便利ですが、企業などは大きな荷物を運んでもらわなければならないこともあるので、この場合にも有効な運送サービスです。

スポット運送が増えた理由

従来までは、急に荷物を送らなければならなくなった時、臨時で配送を依頼できる上に、輸送品質なども信頼できるトラック運送業者はそれほど多くありませんでした。 しかし現在では、一昔前よりも小荷物専用の軽トラックを使いスポット運送を請け負う業者もあり、さらに一般貨物運送のスポット運送も引き受けてくれる運送業者も増えてきたので専属傭車を多く確保しなくてもよいと考えるようになったようです。 特に運送業界は人材不足なので、専属傭車では対応できなくなったため、スポット傭車により数社から協力してもらえる体制を整備したほうがよいと考えられるようになったのでしょう。 専属なら運送業者も売上が安定して確保できると考えられていたのは一昔前までで、現在のようなドライバー不足ではどうすることもできないのです。

専属で人が退職したら…と考えると

実際、冷凍車輸送を行う運送業者などでも専属で傭車確保することは困難とされ、他社でも傭車を求めるくらい専属・スポットどちらでも傭車の確保は難しくなっているようです。 専属輸送を行い、もし人材が途中退職してしまったことを考えれば、リスクが高いと考え懸念する動きも見られるようになっています。

スポット運送はこれからも人気が上がる?

運送業界でスポット運送を行う魅力は、臨時で大型の配送まで行うことができることです。細かい時間指定もなく、運送業者にある程度は任せてもらえるケースなど、正規の配送の帰りなどに荷物を預かり運ぶということもできます。無駄な経費も発生せず、比較的費用を抑えて業務を請け負うことも可能となるでしょう。 実際、まだまだ専属傭車を求める運送業者は多いようですが、人材を確保しておくという不安から、スポット傭車のほうが人気になっていると考えられます。