運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送業界で注目される企業間で協力しあう共同配送ネットワークの構築とは?

2020.03.29
分類:その他
運送業界でコスト削減に用いられている手法として「共同配送ネットワーク」があります。 そもそも共同配送とは、複数の荷主が同じ運送トラックに共同することで、商品の配送を委託することです。 たとえば製造業者や卸売業者などが、配達先は同じ場所という場合には共同で配送したほうがかかる費用を安く抑えることができます。このような共同配送により、費用をかけず運送することも実際には多く行われているようです。

共同配送のメリット

規模の大きなインターネット通販やショッピングモールなど、物流が必要な企業は増えつつあります。このニーズに対応するため、物流企業でも競合他社同士が協力し合って、コスト削減を実現させた共同配送という形がとられているようです。 共同配送は物流企業同士が協力し合わなければできないことで、他企業の商品もトラックやコンテナなどに積んで運びます。 合理的でコスト削減となる方法のため、タクシーの相乗りのような形でネットワークをつなげることが必要です。 それにより得られる効果は、物流・運送業界で問題となっているドライバー不足の解消です。物流量増加によりトラックドライバーは不足している状態ですが、共同配送によって必要とするトラックの数を減らすことができるため、人手不足解消につながります。

受取側にもメリットが

また、共同配送によって複数の企業からの荷物をまとめて受け取ることができる受取側も、納品作業にかかる負担を軽減できます。 ただし荷物が混載されることになると、荷物がどのような状態になのか把握しにくくなるでしょう。

共同配送を行うデメリットは?

複数企業の荷物を運ぶため、物流管理システムの共有や新しい管理システムの構築が必要不可欠となります。その分、別途コストが発生する可能性も否定できません。 また、配送料金の算出方法も企業により異なるなど、統一した形を取らなければならなくなるでしょう。さらに追加発注などイレギュラーな対応はまず難しくなりますし、配送先も複数になれば時間指定も難しくなります。

共同配送を成功させたいなら

まるで相乗りでタクシーに乗車するような仕組みの共同配送ですが、コストを抑えることができ人手不足を解消できる点はメリットです。 ただ、複数の企業が協力しあって荷物を運搬する形を取ることは容易ではなく、必要なシステム構築や管理体制を整備しておかなければ様々な問題が起きやすくなるでしょう。 共同配送を成功させるのなら、企業間でルールや取扱う商品の内容などを共有しておくことが必要です。