運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

自営業として運送業を営む場合に注意しておきたいこととは?

2020.05.21
分類:その他
個人の方で運送業を営みたい、自営業として独立したいと考える方もいるようですがこの場合にはいくつか事前に把握しておきたい注意点があります。 そこで、個人が自営業で運送業を営む場合、法人で経営するよりもどのようなメリットがあるのかなど知っておきたいことをご説明します。

運送業は白ナンバーでも可能?

輸送事業の運営には欠かせない緑ナンバーと呼ばれる営業ナンバー。しかし個人であれば、白ナンバーのトラックを使ってもよいのでは?と思う方もいるようですが白ナンバーで運送業を行うことはできません。 輸送で運賃収入を得るのなら緑ナンバーの事業用登録が必要となり、自家用車両として登録した白ナンバートラックでは運賃の発生しない自社製品を輸送する業務などのみの対応となります。 トラックドライバーとして運送業を営み、自営業者として独立した場合には運賃が収入源です。そのため事業用の登録で取得した緑ナンバートラックを使い、運送業務を行うことが必要となります。 仮に自家用の白ナンバートラックを使って、運賃が発生する輸送業務を行った場合には貨物自動車運送事業法違反として処罰の対象となるため注意しましょう。

自営で運送業を営む上で必要となる許可とは

運賃をもらって貨物を運ぶには一般貨物自動車運送事業許可が必要です。 運送業を営む場合の許可には3つの種類がありますが、 ・一般化貨物自動車運送事業 取得が必要なのは複数の荷主からの貨物を取り扱う運送事業者 ・特定貨物自動車運送事業 取得が必要なのは1社の荷主のみからの貨物を取り扱う運送事業者 ・貨物軽自動車運送事業 取得が必要なのは軽自動車や125cc以上のバイクを使用する運送事業者 となっているので、自営業でトラックドライバーとして独立するのなら、一般貨物自動車運送事業や特定貨物自動車運送事業の認可が必要ということです。

運送業許可申請は個人でも法人でもほとんど同じ

運送業許可の申請手続きは、個人と法人、どちらの場合でも申請の内容や方法はほとんど同じです。 会社として経営する場合には、法人設立が完了した後で申請受付をしなければ手間が増えてしまいます。 また、運送業許可の申請を受付後には、申請者が必ず法令試験を受験することが必要です。 申請者が運送業を行う上での輸送の安全に関する知識を保有しているか確認するために行いますが、個人事業主で申請した場合には事業主本人が受験することになります。