運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送業界で使われている配送・輸送・運送という用語の違い

2020.06.17
分類:その他
運送業界では、配送・輸送・運送など、いずれも物流というモノが移動し運ばれる流れにおいて関係する言葉がいろいろと存在します。 しかしどれも似た意味があるように感じてしまい、具体的な言葉の意味や違いが理解できないという場合もあるでしょう。 そこで、運送業界において使用されることの多い言葉について、それぞれの言葉が持つ意味や内容についてご説明します。

配送や物流という言葉の意味も含めた用語の違い

まず、消費者がインターネットなどでモノを購入すると、そのモノを送りだすために発送されます。 生産者から消費者までモノを引き渡すまでの一連の流れを物的流通=物流といいますが、たとえば「○○物流」という社名の会社の場合には、運送業務だけでなく倉庫や梱包施設なども保有し運営している会社であることが多いといえます。 その物流において、配送・輸送・運送・運輸などの用語が出てきますが、それぞれ次のよううな意味を持つ言葉です。

配送

比較的近距離を小口・短時間でモノが移動することで、拠点から一定距離の範囲に渡りモノを届ける際に使われています。

輸送

トラックなど自動車以外にも、飛行機や船などを使って人やモノを運ぶ時に使う言葉です。

運送

輸送の意味とほとんど同じですが、運送業界ではトラックでモノを運ぶ時に運送という言葉を使い、飛行機・船を使って運ぶ時には使わないことがほとんどです。

運輸

輸送や運送の言葉の意味とほとんど同じですが、運輸の場合にはモノを運ぶことを指す以外に、産業や仕事の総称として使うことが多いといえます。

モノが移動する距離によって言葉の捉え方が異なる

配送はモノを配り届けることであり、輸送は乗り物で人やモノを運ぶこと、運送は品物を運ぶことです。 そのため、輸送は飛行機や船、列車などを使うので比較的距離が長く(たとえばジャンボジェット機や石油タンカー、・JR貨物など)、運送はトラックを使うので陸送できる距離であり(引越しや生産物を市場に運ぶなど)、配送は先に述べたとおり、センターの管轄内の目的地へ届けるなど近距離でのモノの移動を指しています。 用語の違いをわかりやすくイメージするのなら、輸送は輸出入の「輸」という字が含まれているので遠い場所同士をモノが移動するイメージで、運送はトラック運転により運ぶイメージ、配送は近隣の店舗や家庭にモノを配るイメージで考えるとよいでしょう。