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運送会社で注意しておきたいトラックの高さ制限について

2020.11.05
分類:その他
運送会社の使用するトラックには、たくさん荷物を積載できるように設計された大きな荷台や荷室が搭載されています。 積載できる荷物は、荷台の上部が開放されてある平ボディのトラックなら、高さがあっても多く荷物を積むことができると考えてしまいがちです。 しかし注意したいのは、公道を走るトラックには道路法の車両制限令による高さ制限を遵守することが必要であり、一定の高さまでしか荷物を積むことができません。

トラックが公道を走る時に守らなければならない高さ制限

公道を走行する車両は、道路交通法や道路法で決められた規定を守ることが義務付けられています。 たとえば道路交通法では、道路において発生する危険を防ぎ、交通の安全と円滑を図ることを目的とする法律です。そのため指定速度を守ることや一旦停止といった一般的な交通ルールや、交通妨害となる道路の使用を禁止するなど、様々なことが規定されています。 そして道路法では、道路の保全や専有に関する取り決めなどが定められており、公道を走行する時の車両の高さについての規制も定められています。 公道を走行する車両の高さにおいて、トラックの車体全高の規制がされていますが、荷台に積載する荷物の高さにも規制があり「高さ制限」と呼ばれています。

どのくらいの高さまでなら公道を走ることができる?

従来までの道路法による公道を走行する車両の高さは3.8メートルまででしたが、2004年に法改正があり、道路管理者が道路の構造保全や交通の危険防止を行う上で支障がないと認め指定された高さ指定道路に限って、4.1メートルまでに規制が緩和されています。 しかし実際には、この高さ制限を超えてしまう荷物を運ばなければならない時もあるでしょう。その場合には、制限外積載許可を受けることで走行が可能となります。 トラックに荷物を積載すると3.8メートルや4.1メートルの高さ制限を守れなくなるという場合、許可を受けることで高さ制限が緩和され、4.3メートルまでであれば荷物を載せた状態で公道を走ることができるようになります。 そのため公道の車両の高さ制限は、一般公道は3.8メートル、高さ指定道路は4.1メートル、所定手続きを行えば4.3メートルまでと覚えておくとよいでしょう。

もし高さ制限を守らなかった場合は?

ではそれぞれ、道路法で定められている積み荷を含めた車両の高さ制限を守らなかった場合、どのような罰を受けることになるのでしょう。 高さ制限を守らなかった場合には道路法に違反することになり、さらに道路交通法でも処罰されることになります。 具体的には、道路法違反で100万円以下の罰金、さらに道路交通法違反で違反点数1点が加算されてしまいますので注意してください。