運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

運送方法のうち路線便と貸切便は何が違う?

2021.04.13
分類:その他
企業が配送を行う方法にはいろいろあり、たとえばトラックを利用するルート配送やチャーター便、鉄道を利用する貨物の他航空便や船便などもその種類に含まれます。 この中でもトラックを利用した運送が一般的といえますが、路線便を使った運送方法についてご説明します。

貸切便と路線便の違い

トラックによる運送は、貸し切りで行うチャーター便である一般貨物運送事業、そして特別積合せ事業である路線事業があります。 一般貨物運送事業の場合には、特定の荷主から荷物を預かって積み替えなどなく、目的とされる先まで配達します。 積み替えがないため破損事故のリスクも最小限に抑えることができ、時間を指定した配送も可能です。 トラック1台につき料金が発生するため、荷台にまだ積み込むスペースがあっても、反対に荷物で荷台が埋まっていてもかかる費用は同じです。 これに対して路線便の場合、路線バスのようなに担当地域の車輌に積み替えが行われたのち、目的となる先まで届けられます。 路線便の場合、自社ではカバーできていない地域の会社と提携すれば、全国配送が可能になります。貸切便ほどまとまった荷物がないものの、広域に荷物を運びたいときに適する運送方法といえるでしょう。

実際にどのような方法で荷物が運ばれるのか

路線便の場合、依頼者から荷物を営業所が預かります。その後、複数の営業所を統括しているトラックターミナルまで荷物が輸送され、そこからさらに荷物が振り分けられて、方面ごとに集約され、配送先近隣区域のトラックターミナルまで運ばれます。 荷物が配送先近隣区域のトラックターミナルに到着すると、今度は配送先を管轄している営業所ごとへ振り分けを行い、それぞれの営業所に運ばれていきます。 荷物を受け取った配達担当の営業所から、住所や希望時間帯によりさらに荷物を分け、目的となる先まで届ける形です。 路線バスや電車を使って目的地まで向かうときには、見知らぬ複数の人が同じ電車やバスに乗ることとなります。そして交通機関を何度も乗り継ぎながら目的地への到着を目指しますが、運送における路線便も同様です。

路線便のメリットとデメリット

路線便のメリットとして挙げられるのは、小口貨物でも物量に応じ料金を設定することができること、全国に配送網を巡らせているためすべての地域に配送できることです。 デメリットとしては積み替えを何度も行うため、破損や紛失などのリスクが高くなることといえます。他にも貸切便であれば荷台を空きスペースなく埋めて運ぶことが可能なので荷物1個あたりの運送費が割安になりますが、路線便は荷物ごとの扱いのため運送費が割高になるといえます。