物流業界でも陸上競技で注目されている株式会社日立物流の選手をご存知でしょうか。
日立物流グループ陸上部は、1970年に創部された日立電線株式会社のマラソン部を譲り受け、2012年4月1日から千葉県松戸市を本拠地に活動していますが、積極的に競技会に参加し社会貢献活動も行っています。
その日立物流グループ陸上部で活躍するのが、設楽啓選手です。
設楽啓選手は小学校6年生の時に陸上を始め、武蔵越生高校卒業後に東洋大学に進学。2012年1月に開催された第88回東京箱根間往復大学駅伝競走で東洋大学は総合優勝しましたが、このとき第2区を走っていたのが設楽選手です。
さらに2013年1月に開催された第89回箱根駅伝で東洋大学を2位に導き、主将としても活躍しました。
2013年2月17日には第57回熊日30キロロードレースで学生記録を更新し、2014年1月に開催された第90回箱根駅伝で双子の弟である悠太選手とともに活躍し、それぞれ区間賞獲得と総合優勝に導きました。
東洋大学卒業後はコニカミノルタに入社し陸上部に所属し、主力選手として2014年東日本実業団対抗駅伝競走大会でエース区間2区を走り区間賞、そして大会MVPを獲得するといった輝かしい経歴の持ち主です。
2017年3月31日にコニカミノルタを退社した後は、2017年9月に日立物流へ入社し現在に至ります。
双子の弟の悠太選手は、ホンダに所属する現ハーフマラソン・元マラソン日本男子記録保持者でもあります。
兄弟で日本のトップを目指せるランナーを目指し、日々努力を重ねているわけですが、東京五輪代表選考の対象となる福岡国際マラソンが2019年12月1日に福岡市内平和台陸上競技場発着で開催され、設楽啓太選手は14位でした。
今回の福岡国際マラソンで東京オリンピック代表条件を満たす選手はでなかったわけですが、気温はスタートのタイミングで18度以上であり、予報よりも強い日差しに体力が奪われた選手も少なくなかったことでしょう。
マラソンの五輪代表はすでに2人内定が決まっており、残る1枠も福岡国際では決まりませんでした。
次に行われる東京、びわ湖毎日の中で2時間5分49秒以内が条件となり、さらにそのうちの最速選手が最後の1人に決定することとなります。
2020年3月の東京で東京五輪出場を逆転で目指す悠太選手の心にも、今回の啓太選手の走りは火をともしたことといえるでしょう。