運送物流業情報ラボTransportation Logistics Information Lab

コンテナの登場は従来の海上輸送にあった以下の課題を解決

2020.01.17
分類:その他

20世紀最大の発明の1つといわれている「コンテナ」ですが、規格化された箱を輸送に用いることにより、物流における効率化が可能となりました。

この物流業界に革命を起こしたともいえるコンテナの歴史や種類、サイズなどあらゆる知識をご紹介します。

コンテナが輸送に用いられることになったのはいつ?

本格的に海上輸送にコンテナが用いられるようになったのは1956年アメリカ・ニューアーク港で、陸運業者が58個のコンテナを使ったことから始まり、そこから世界中のサプライチェーンに革命をもたらしました。

このコンテナが用いられることにより、それまでの海上輸送で問題とされていた貨物の盗難や輸送中の衝撃によるダメージ、納期の定時性が保証されない、荷役や運送効率の悪さを解決することができるようになったのです。

コンテナがない時代は人件費や時間が莫大にかかっていた

それまで港での荷役は規格化されていない貨物を積み替えるための労働力が多く必要だったことで、かなりの人件費や時間がかかっていた状態でした。

しかしコンテナ輸送が始まったことにより、3か月後にはそれまで荷役にかかっていたコストを40分の1程度にまで抑えることができたともいわれています。

港での荷役の高効率化以外にも、海上輸送と鉄道やトラックなどを用いた陸上輸送の連携を円滑化させたことにも貢献しています。

 

コンテナの種類とそれぞれの特徴

今では物流業界で欠かすことのできないコンテナですが、その種類は1つではなくいろいろあります。

ドライコンテナ…一般的な海上コンテナで、陸上で倉庫として使うこともできる

・リーファーコンテナ…冷蔵や冷凍など温度管理を行うことができるので、生鮮食品や冷凍食品、生花など温度調節が必要なものの輸送に用いられ、一時保管場所や倉庫として使うこともできる

・タンクコンテナ…枠でタンク本体を支える形のコンテナで、ガスや液体、化学薬品など危険物を輸送するときに用いられる

・ベンチレーターコンテナ…通風孔がついていることが特徴

・オープントップコンテナ…天井部分の取り外しが可能なため、上部から荷役が可能となり、高さがある貨物の輸送にも使うことができる

・ペンコンテナ…通風や給餌、排泄などに考慮された構造になっており、動物を運ぶために用いられる

 

今後も経済活動や消費活動を支えること間違いなしのコンテナ輸送

コンテナ輸送が登場して60年余り。経済活動や消費活動に大きく貢献しているコンテナ輸送の仕組みにより、物流業界はますますグローバル化してきたといえます。

今後も必要不可欠な存在として、経済活動や人々の暮らしを支える社会基盤としての存在であり続けることでしょう。